食品・飲料業界の世界的トップ企業がHCLTechと連携し、SREの変革を推進
概要
目まぐるしく変化する現在のデジタル環境で競争力を維持するには、イノベーションだけでなく、揺るぎない運用信頼性も必要です。食品・飲料業界の世界的リーダーとして、500以上の象徴的なブランドを抱え、200か国以上の顧客にサービスを提供するこの企業にとって、技術力の変革は何よりも重要でした。このクライアントは、効率向上とコスト削減のために新しいテクノロジーの活用に力を入れつつも、変革の成功は信頼性という基盤に築かれることを認識していました。
変革に向けた取り組みを始めるにあたり、クライアントは、サイト信頼性エンジニアリング(SRE)の原則を採用してアプリケーションとプラットフォームのレジリエンス、拡張性、ハイパフォーマンスを確保しようとしました。しかし初期段階での重要な課題として、自分たちの現状を把握し、何から始めるべきかを見極める必要がありました。そこでクライアントは今後の方向性を明確にする信頼できるパートナーとしてHCLTechに支援を求め、プラットフォームサービスの提供のもと、クラウドアプリケーション信頼性エンジニアリング(CARE™)フレームワークを活用した戦略的アセスメントを実施しました。
課題
SREの変革には現状の把握が不可欠
クライアントは運用のモダナイゼーションに取り組んでいましたが、明確さと方向性が欠如していたため成果は芳しくありませんでした。このような規模の変革では、データに基づいて出発点を定める必要がありますが、それができていませんでした。

- SREの原則の導入を成功させるには、人材、プロセス、ツールに存在するギャップを可視化する必要がありますが、それらの可視性が低い状態でした。
- 特に重要なアプリケーションやプラットフォームの信頼性とレジリエンスについて、運用の現状に関する基礎的な情報が不足していました。
- SREに関する取り組みを始めようという意欲は明白であるものの、出発点が定まっておらず、戦略的ロードマップもなかったため、取り組みの方向性を間違えてしまう可能性や、投資が無駄になるリスクがありました。
目的
信頼性向上のためにデータ主導のロードマップを確立
第一の目的は、行動を起こして曖昧な状態から抜け出すことでした。クライアントは、現行の運用成熟度を最新のSREの原則に照らして評価する、包括的かつ中立的な分析を必要としていました。そのためのゴールは、現状を明らかにするだけでなく、改善に向けた具体的で実行可能な提言を提示する詳細なレポートを作成することでした。この基盤となる評価は、SREの変革に向けた取り組み全体において戦略的な青写真となるでしょう。


ソリューション/解決策
HCLTechのクラウドアプリケーション信頼性エンジニアリング(CARE™)フレームワークを活用した戦略的評価
HCLTechは、プラットフォームサービスのコアコンポーネントである独自のクラウドアプリケーション信頼性エンジニアリング(CARE™)フレームワークを導入し、徹底的な構造化分析を行いました。このソリューションでは、10個の主なクラウドIaaSベースのアプリケーションとそのプラットフォームについて、技術面および運用面を深く掘り下げて評価しました。
この調査は8週間にわたって行われ、コラボレーションと没入型のアプローチが採用されました。当社のコンサルタントは、クライアントのアプリケーションチームや運用チームと39回にわたって集中ワークショップを行いました。運用状況のあらゆる面を調査するために設計されたクラウドアプリケーション信頼性エンジニアリング(CARE™)SRE質問票をカスタマイズしたうえで、入念に情報を収集しました。

評価は、CARE-RI(信頼性指標)の考え方に沿って行い、以下のような主な領域に焦点を当てました。
- 可観測性
- 自動化
- セキュリティと脆弱性管理
- キャパシティ管理
- パフォーマンスエンジニアリング
- DevSecOpsとコラボレーション
調査と評価は、詳細なレポートの提供で完結しました。レポートでは、現在の成熟度を明確に示し、組織内の既存のベストプラクティスをベンチマークして、運用における信頼性ベースの成熟度を向上させるために優先的に取り組むべき一連の推奨事項を盛り込んでいます。
インパクト/成果
SREの変革を確実に実現するための明確なインサイト
クラウドアプリケーション信頼性エンジニアリング(CARE™)コンサルティング評価によって、SREに関する取り組みにおける方向性を明確に統一し、確実にスタートさせるための重要なインサイトが得られました。これまで定まっていなかったプロセスがマッピングされ、オペレーショナルエクセレンスへの道筋が明るく照らし出されたのです。評価によって具体的なインサイトと戦略的ロードマップが提供されたことで、クライアントのリーダーは十分な情報に基づいて意思決定を行えるようになりました。

得られた主なメリットは以下のとおりです。
- データに基づいた明確なベースライン:CARE-RI(信頼性指標)の総合スコアによって、自動化、可観測性、パフォーマンスエンジニアリング、セキュリティといった中核的な要素における運用成熟度を定量的に把握できるようになりました。
- アプリケーションレベルの詳細なインサイト:本評価では全体的な概要にとどまらず、SREの対応状況がアプリケーションごとに詳細に分析されるため、優先順位を明確にしたうえで、的確な改善施策を進めることが可能となりました。
- 実行可能な戦略的提言:主な調査結果と改善に関する具体的な推奨事項を組み合わせることで、実践的な青写真が得られます。この情報に基づき意思決定プロセスを加速させ、SREに関する取り組みに本格的に乗り出すことができました。
