概要
日本を代表する農業・建設機械メーカーは、リアルタイムの性能データを可視化する専用エンジン診断ソリューションを通じて、顧客体験の向上を目指していました。HCLTechは、プラットフォームベースのリモート支援システムを開発し、同社のインドをはじめとする新興市場での事業拡大を支援しました。ここのシステムは高い拡張性を備えており、ユーザーにとって機器のライフサイクル全体にわたる価値向上の実現に貢献しました。
課題
機器データをリアルタイムで活用できる環境の実現
お客様は、リモート監視およびコミュニケーションシステムをさらに高度化する大きな機会を見出していました。既存システムでは専用ソフトウェアスイートを活用し、エンジン診断データや稼働データを専用のレガシープライベートクラウド上に保存していました。この仕組みは一定の効果を発揮していたものの、さらなる改善の余地がありました。また、ハードウェアは高度なデータ分析に最適化されておらず、より深い分析にもとづく実用的なインサイトの提供や、迅速な対応を実現するためのアップグレードが求められていました。さらに、ネットワーク接続性の課題を解消することで、リアルタイムデータ処理の可能性をさらに引き出し、重要な情報へ即座にアクセスできる環境をユーザーに提供することが期待されていました。

目的
拡張性と柔軟性を備えたプラットフォームベースの診断・分析ソリューションの構築
HCLTechはお客様と連携し、大量かつ複雑なセンサーデータを効率的に処理できる、柔軟性の高いクラウドベースのリモート監視・分析ソリューションを考案しました。これにより、お客様はユーザーに対して以下の価値を提供できるようになりました。
- ライブトラッキング: 機器の位置情報、稼働状況、利用パターンをリアルタイムで追跡し、迅速な状況把握を可能にしました
- アラート機能: あらかじめ設定した条件に基づいて予兆アラートを発報し、エンジンの状態を適切に評価できるようにしました
- インサイトの提供: 機械の稼働状況を可視化し、メンテナンス推奨情報を提供することで、お客様による保守管理を支援しました
- 費用対効果: 幅広いユーザーが利用しやすい価格帯と高い利便性を実現しました
- 接続性の向上: リアルタイムデータへのアクセスを可能にする安定したネットワーク接続を提供しました

ソリューション/解決策
可視化アプリケーションを備えたクラウドベースのリモートサポートソリューションの開発
HCLTechは、OHE機器向けエンジニアリング、クラウドエンジニアリング、およびコンサルティングサービスにおける豊富な経験を活かし、ソフトウェアとハードウェアの両面でイノベーションを推進しました。このアプローチにより、お客様が抱えていた拡張性やコストに関する課題を解決するとともに、グローバルなステークホルダー全体に対する価値向上を実現しました。
HCLTechは、AWS Cloudプラットフォーム上に構築された、カスタマイズ可能で拡張性の高いインテリジェントなリモート支援システムを設計・開発しました。このシステムは、HCLTechの専門チームによる徹底したテストと保守性検証を経て提供されたものです。さらに、本ソリューションにより以下のような価値を実現しました。

- リアルタイムデータをシームレスに統合することで、高度な診断機能を提供し、データに基づく迅速かつ的確な意思決定を支援しました
- Webおよびモバイル環境でリアルタイムの稼働データを可視化する、使いやすいアプリケーションを提供し、データへのアクセス性を向上しました
- リアルタイムアラート通知を活用し、ユーザーやサービスエンジニアが予防的な保守対応をタイムリーに実施できるようにしました
- 組み込みハードウェアを強化し、より多様かつ大量のデータ収集を実現することで、設備の性能と稼働率の最適化を支援しました
- 自動化ソリューションの活用とM2Mプラットフォームサービスプロバイダーとの連携により、24時間365日の安定したネットワーク接続環境を実現しました
インパクト/成果
パーソナライズされた高度なソリューションにより、コスト効率と顧客満足度を最大化
HCLTechとのパートナーシップにより、お客様はインドの建設機械・農業機械市場に対する理解を深め、事業成長を加速させました。主な成果は以下のとおりです。

- 登録ユーザー数が前年比約90%増加
- アクティブデバイス数が前年比約50%増加
- 年間600件以上の緊急SMSおよびメールアラートを配信
- 運用閾値に基づく適時なメンテナンスにより、故障発生の可能性を最大30%低減
- 対応時間の短縮と保守コストの削減を実現
本プロジェクトは、機器保守およびパフォーマンス管理の高度化における重要なマイルストーンとなりました。また、顧客満足度と業務効率の向上において新たな基準を打ち立てる取り組みとなりました。
