概要
『クラウドの進化:モダナイゼーションの重要性』は、世界中の上級管理職532人を対象に実施した一次市場調査の集大成です。
本レポートでは、調査結果をまとめ、ビジネスがいかにしてクラウドインフラストラクチャのモダナイゼーションや、クラウドネイティブ・アーキテクチャを活用したアプリケーションのモダナイゼーション、自動化のためのプラットフォームエンジニアリングを実現しているかに関するインサイトを提示します。
生成AI(GenAI)ソリューションに関するこの新しいデータには説得力があります。レポート全体を通して、1つのメッセージが繰り返し述べられています。それは、この調査に回答した企業は、クラウドをイノベーションと効率化を推進する中核テクノロジーとして位置づけている、ということです。クラウド導入の主な理由は、オンプレミスでは利用できない重要なサービスや新興テクノロジーを活用できる点にあります。
クラウドのユースケースにおいて、生成AIはバーストキャパシティ、テスト/開発、バックアップと災害復旧といった従来のユースケースに取って代わっています。
数字から見える現状
トレンド
マルチクラウドとハイブリッドクラウド
この調査では、ビジネスが意図を持って複数のクラウドサービス・プロバイダー(CSP)と提携していることが明らかになりました。企業は複数のプラットフォームの利点を十分に考慮して生かすことにより、レジリエンスを高め、ビジネスプロセスのモダナイゼーションと自動化に必要なケイパビリティを活用できると確信しています。ハイブリッド環境は今後も続く見通しです。特に規制上の懸念がある業界や、保護されたデータを活用してAIイニシアチブを推進する業界ではその傾向が顕著です。
85%の組織が、今後12か月の間にパブリッククラウドとのパートナーシップ拡大を予定
調査に参加した企業の60%は、ITリーダーとビジネスリーダーの同席のもと、個別のワークロードやデータ要件に対するさまざまなCSPの適合性について議論しています。モダナイゼーションへの取り組みにおいて、企業は単一の異種インフラ内で複数のクラウドサービスを活用しています。マルチクラウドを管理するには、これらのクラウドリソースを管理するためのガバナンスフレームワークの設計と実装のほか、FinOpsによるROIの向上が求められます。セキュリティ設定をすり合わせ、アクセス制御の維持を徹底するためのガイダンスの提供も必要になります"

Siki Giunta
エグゼクティブ・バイスプレジデント兼クラウドネイティブ・センター・オブ・エクセレンス責任者
HCLTech
クラウドがビジネスイネーブラーであるという認識はかつてないほど高まっており、企業は変革を推進するためにクラウドに投資しています。クラウドテクノロジーを活用することで、企業はイノベーションを迅速に進めて、効率的に規模を拡大し、競争力を高めています。企業が長期的な目標を達成し、競争の激しい市場で俊敏性を維持するうえで、クラウドが重要な役割を果たしていることには疑いの余地がありません"

Andrew Faid氏
CTO室クラウドビジネス・オフィス責任者
Fonterra
生成AIテクノロジーソリューション
調査回答者の82%は、生成AIが企業の生産性にプラスの影響を与えると確信しています。レポートによると、企業の5分の4以上が生成AIソリューションを開発中、または開発する予定であることが示されています。企業は、モデルの学習や推論エンジンに自社独自のデータを活用することが望ましいと考えています。
57%の組織がすでに独自のデータユースケースに生成AIを活用
生成AIは、企業の戦略やバリューストリームに従来は想像もできなかったような可能性や変化を生み出しました。それと同時に、ソフトウェア開発やクラウドトランスフォーメーションのような機能を民主化し、差別化されたビジネスケイパビリティを実現するという効果ももたらしました。企業には、構造化データと非構造化データを効果的に活用してより優れたインサイトと成果を得るために、基盤となるコグニティブインフラストラクチャとともに、データとAIに対する統合的な戦略が求められているのです。
エンジニアリングのケイパビリティに加え、適切なチェンジマネジメント・アプローチ、AIを活用した新たなKPI、従業員のリスキリングとスキルアップが、AIの拡大を成功に導くうえで極めて重要になると考えています。当社はこれを「ROIを実現するAI(AI that delivers ROI)」と呼んでいます。"

Vijay Guntur
最高技術責任者兼エコシステム責任者
HCLTech
アプリケーションのモダナイゼーションへの移行
この調査によると、アプリケーションのモダナイゼーションは、モノリシックなアプリケーションの移行よりも、圧倒的に好まれるようになっています。企業がクラウドの経済性を最優先していた頃、アプリケーションを迅速にクラウドに移行(リフト・アンド・シフト)するという決定がよく下されていました。現在、回答者の80%は、移行時にアプリケーションのモダナイゼーションを行って初めて、パブリッククラウドの価値を最大限に引き出せると考えています。アプリケーションのモダナイゼーションは、今やアプリケーションをクラウドに移行する方法の主流となっているのです。回答者は2つの例外を挙げています。
アプリケーションのモダナイゼーションには、アーキテクチャのリファクタリングが必要です。つまり、モノリシックなアプリケーションアーキテクチャを、クラウド運用により適した、柔軟性の高いマイクロサービスベースのアーキテクチャに置き換えるのです。コンテナ化によってアプリケーションの移植性が向上し、異なる環境でも一貫した運用が可能になります。"

Pawan Vadapalli
デジタル・ビジネスサービス担当
コーポレート・バイスプレジデント
HCLTech
高度なAIソリューションにはクラウドが必要です。モデルの学習に必要な計算量と膨大なデータを処理するには、クラウドの規模に頼るしかありません。AIソリューションは、ビジネスプロセスを最適化し、カスタマーエクスペリエンスを高めて、意思決定能力の向上を実現します。組織はAIを活用することで、技術的進歩の最先端に位置づけることができます。"

Tammy Lawson氏
データベース管理担当マネージャー
Sonoco Products Company
クラウドネイティブ開発とプラットフォームエンジニアリング
アプリケーションのモダナイゼーションは、今やアプリケーションをクラウドに移行する方法の主流となっています。モノリシックなアプリケーションアーキテクチャはクラウドネイティブ・アーキテクチャに置き換わりつつあり、調査回答者の78%がクラウドネイティブ・アプローチによって改善が促進されると考えています。さらに、これらの企業の76%が、プラットフォームエンジニアリングを広範囲に、または開発プロジェクトの一環として採用していると回答しています。
86%がプラットフォームエンジニアリングを採用
企業がデジタルトランスフォーメーションの取り組みを加速し続ける中、イノベーションと成長を推進するための基盤として、プラットフォーム主導のビジネスモデルにますます注目が集まっています。堅牢で拡張性に優れたプラットフォームは、安全性と信頼性の高い最適化されたクラウドネイティブ・アプリケーションを設計するのに役立ちます。これにより、企業はセキュリティ、信頼性、可用性、シームレスで安全なクラウドエクスペリエンスを確保しながら、ビジネスの成長に合わせてアプリケーションを迅速に拡張できます"

Hari Sadarahalli
エンジニアリング/R&Dサービス担当コーポレート・バイスプレジデント兼グローバルヘッド
HCLTech
組織はパートナーとの連携によって付加価値が生み出されたと回答
大半の組織(83%)は、マルチクラウドの実装の成功に向けて外部コンサルタントを起用しています。このような連携は、IT効率の向上、アプリケーションパフォーマンスの改善、ベンダー依存の最小化につながります。参加者の大多数(98%)が、このようなパートナーシップが果たす重要な役割を認識しています。このレポートでは、最適な結果を得るには専門家の指導が必要である点が浮き彫りになっています。

マルチクラウド、クラウドネイティブ・アーキテクチャ、生成AIの組み合わせが、企業の環境を根本から変えています。グローバル・システムインテグレーター(GSI)は最前線に立って、業界の深い専門知識を基に構築された最先端のソリューションとアクセラレーターを組織に提供し、このような複雑さに対処しています。GSIは、目に見える成果を促進する実行可能な戦略を企業とともに策定できます。これにより企業は、迅速に変革を進め、大規模なイノベーションを実現して、テクノロジー投資の可能性を正確かつ俊敏に最大限引き出せるようになります。マルチクラウド環境の最適化からAI導入の促進まで、当社はお客様の成功のために尽力します"

Jagadeshwar Gattu
デジタル・ファウンデーションサービス担当プレジデント
HCLTech
重要なポイント
生成AIプロジェクトにおけるハイブリッドインフラの計画
プラットフォームエンジニアリング・チームの構築と投資
グローバル・システムインテグレーター(GSI)との提携がもたらす価値
プロアクティブなマルチクラウド戦略
負荷の少ないIT運用テクノロジーへの投資
ケイパビリティ
生成AI
当社は約10年にわたり、エンタープライズAIソリューションを構築、展開してきました。AIと生成AIのエンジニアリング、データと分析に関する専門知識や、業界のバリューチェーンを変革する確かなケイパビリティは、当社独自の強みとなって、AIを通じたビジネスインパクトを創出しています。
クラウド
当社のクラウド戦略では、総合的なクラウドコンサルティング・プラットフォームを提示し、適応性の高いソリューションとクラウドパートナーシップを通じて、継続的なモダナイゼーション、俊敏性や運用効率の向上を実現します。
アプリケーションのモダナイゼーション
クラウドテクノロジーとアジャイルプラクティスを組み合わせてアプリケーションのモダナイゼーションを推し進め、生成AIを活用して俊敏性とイノベーションの向上や、長期的な収益成長につなげます。
プラットフォームエンジニアリング
総合的なエンジニアリング/R&Dサービスを提供し、プラットフォームエンジニアリングに対するビジネスの目標達成を後押ししつつ、イノベーションを推進して、プラットフォーム経済における新たな収益源を創出します。
業界レポート
業界ごとに、クラウド戦略がもたらすビジネス変革への影響をご紹介します。業界別のエグゼクティブサマリーは、調査回答で見られる業界特有の違いを簡潔にまとめたものです。
消費者向けサービス
クラウドの導入が、消費者向けサービスの未来をどのように形作り、企業によるサービス提供とカスタマーエンゲージメントの向上をどのように実現しているかを紹介しています。
金融サービス
急速に進化する市場において、金融サービスがどのようにクラウドソリューションを活用し、セキュリティの強化、コンプライアンスの徹底、イノベーションを実現しているかをご紹介します。
テクノロジーと通信
テクノロジー企業や通信企業が、どのようにクラウドプラットフォームを活用して事業を拡大し、接続性を高めて、デジタルトランスフォーメーションを加速しているかをご紹介します。
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